レストラン雅の楽しみ方の一つはインテリアです
岩谷堂箪笥の食器棚や照明はオーダーしてから3ヶ月かけて当店に参りました。
その他のインテリアやシルバーももアンティークものが一杯です♪
アンティーク好きには❤️
本当に素晴らしいものって時代関係なく素晴らしいですね👍
そして食器棚の中の世界を旅して購入してきた食器も楽しいですよ😀
⭐️漆(うるし)塗り
岩谷堂箪笥の特徴は丹念に漆(うるし)を塗って研きを繰り返します。
最近では遺跡の発掘でも、たびたび漆を使用した道具が発掘されているように、漆は縄文・弥生時代から使用されていました。漆塗りは外観の美しさはもちろん、重圧さ、耐久性においても非常に優れています。
昔から岩手県は日本を代表する漆の産地で、平泉文化を華麗に装飾した漆塗装の技術が岩谷堂箪笥に生きています。
漆塗りには、拭き漆塗りと透明な木地呂塗りがあり、塗っては拭き、塗っては研くという工程を何度も繰り返します。
例えば木地呂塗りは次のように行われます。細工された木地に水をつけて砥石で研く。研いた木地に漆と砥粉を混ぜてヘラで塗り、乾燥させて研き出す(下地)。次に生漆だけをヘラ(いたちもみぢの木で作った特殊なヘラ)で塗り乾燥させて、また丹念に研ぐ(下地押さえ)。刷毛で塗っては研ぐを数回繰り返す(中塗り)。刷毛で上質の木地呂漆を塗りさらに研ぐ(上塗り)。最後に摺漆を数回し、その度に磨きを入れます。
拭き漆塗りも透明の木地呂塗りもどちらも多くの手間がかかります。この漆の工程が岩谷堂箪笥の欅の木目の美しさをいつまでも保つのです。何年も経て次第に欅の木目が浮き出てくるように見えてきます。そのツヤ・硬度・光沢はまさに本物と呼ぶにふさわしい風格。時を経るにしたがって、独特の風合いが醸し出されるのも、高度な漆塗りの技術の裏付けといえます。
⭐️飾り金具
岩谷堂箪笥の大きな特徴の一つは飾り金具にあります。この金具には伝統技法による鏨(たがね)を使って手彫りでつくる「手打ち金具」と、南部鉄の技法を用いる「南部鉄器金具(鋳物金具)」の2種類があります。
「手打ち金具」は、まず始めに永い間伝えられてきた唐草や唐獅子、龍などの下絵を描きます。この下絵を鉄板や銅板に貼り、金槌(かなづち)と自分で作った何十種類の鏨(たがね)を使い裏から打ち出し、表から線刻して絵模様を生き生きと浮かび上がらせるように打ち出していきます。
裏返して膨らみをさらに出し、仕上げに鑢(やすり)をかけて整えます。一棹(ひとさお)の箪笥に60から100個ほどの金具が飾られますが、鮮やかに浮き彫りされた絵模様は堅牢さはもちろん、重厚で華やいだ装飾性は、岩谷堂箪笥の最大の特徴としての拡張を高めています。金具も最近では、鳳凰(ほうおう)や龍、牡丹などのモチーフが取り入れられるようになっております。
「南部鉄金具」を作る鋳造技術は、800年の歴史を誇り、平安時代末期に藤原清衡が近江の国から鋳物氏を招いて鋳造をはじめたのが起源といわれています。その技術はいまも、国内だけでなく世界各国からも高い評価を受けております。
デザインが決まると鋳型の中に溶かした鉄を注ぎ込み、冷えるのを待って取りだし、着色、仕上げます。そのほとんどの行程作業が熟練を要求される仕事です。なめらかで頑強な木地の上にはめ込まれた南部鉄金具の精巧かつ重厚な風合いは、美術的価値もさることながら、用と美の極地を追求した岩谷堂箪笥ならではの伝統の証となっております。