🇩🇪 ナーエ地方(Nahe)

📍所在地と概要
• ラインヘッセンとミッテルラインに挟まれた山地。
• ナーエ川の河口から南西方向に扇状にブドウ畑が広がる。
• 河川が多く、フンスリュック山地と**マインツ高原(マインツヘイヤ)**の境界に位置する。
• 地質が非常に多様で、かつては交配品種の試験栽培地としての役割も担っていた。
• 1990年代以降は伝統品種(リースリング、ブルグンダー系)への回帰が進み、
山地のポテンシャルを活かした高品質ワインが注目されている。


🌄 気候と地形
• 山岳地帯に囲まれ、河川による複雑な地形と多様な土壌を持つ。
• 土壌は**火山性岩、粘板岩、砂岩、ローム、レス(黄土)**など多種多様。
• ミクロクリマが村ごとに異なり、テロワールの個性が非常に強い。
• 気候は比較的温暖で乾燥気味。
河川沿いは霜害が少なく、ブドウの成熟が安定している。
🍇 主なブドウ品種
白ブドウ
• リースリング(Riesling) … 29%
• ミュラー・トゥルガウ(Müller-Thurgau) … 13%
• グラウブルグンダー(Grauburgunder/ピノ・グリ) … 8%
• ヴァイスブルグンダー(Weissburgunder/ピノ・ブラン) … 7%
• ジルヴァーナー(Silvaner) … 5%
黒ブドウ
• シュペートブルグンダー(Spätburgunder/ピノ・ノワール) … 12%
• ドルンフェルダー(Dornfelder) … 10%
🏘 主な村・畑
• トロッスハイム(Trossheim)
• バート・クロイツナッハ(Bad Kreuznach)
• ニーダーハウゼン(Niederhausen)
• シュロスベッケルハイム(Schlossböckelheim)

🏰 備考
• かつての「試験的産地」から脱却し、
現在ではリースリングとピノ系品種の品質産地として評価が高い。
• シュロスベッケルハイムなどでは火山性土壌のミネラル感あふれるワインが生まれる。