
夜の一皿に、物語を重ねて。
ブラッドオレンジと甘夏のタルト。
中には、ホワイトチョコレートムースとレモンクリーム。
果実のほろ苦さと甘み、そして伸びやかな酸が重なり合う一皿。
合わせたのは、ソーテルヌ。
貴腐という自然の奇跡から生まれたこのワインは、
ただ甘美なだけではなく、時間と環境によって表情を変える存在です。
かつてこのワインは、宇宙へと運ばれ、
無重力という特別な環境の中で、熟成の変化を探る実験に使われました。
そして一方で、
海の底で静かに熟成されたワインも存在します。
光の届かない深い海。
一定に保たれた低温、ゆるやかな揺らぎ。
まるで別の世界のような環境の中で、ワインはゆっくりと時間を重ねていきます。
宇宙と海。
まったく異なる環境でありながら、どちらも人の手を離れ、
“時間そのもの”に委ねられた熟成。
もしその違いをグラスの中で感じることができたなら——
そんな想像を巡らせながら味わう一杯。
目の前の一皿と、遥か遠い場所で過ごした時間が、
静かに重なっていく。
ワインは、土地の個性だけでなく、
こうして“環境”や“時間の物語”までも映し出すもの。
だからこそ、ワインはロマンがあって面白い。
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