ゲヴュルツトラミネール グラン・クリュ キルシュベルク・ド・バール クロ・ゲンスブロネッル
2020 Gewurztraminer G.C. Kirchberg de Barr Clos Gaensbroennel
● 品種: ゲヴュルツトラミネール
● アルコール度数:14.4% ● 残糖: 59.9g/L
『ガチョウの泉』という名の区画名は、かつて地下の水脈から湧き出た 泉にガチョウが集まったことに由来。収量を35-40hl/haに抑えた僅か 0.5haの畑から生まれる。ゲヴュルツトラミネールが本来備えるフローラ ルな気品を十全に表現し、ミネラリーな骨格をも備える『真のグランク リュ』
Domaine Hering
ゲヴュルツトラミネールの気品を表現するアルザス最上の畑『キルシュベルグ・ド・バー ル・クロ・ゲンスブロネッル』を所有する数少ない生産者。アルザス伝統の混植混醸の ワイン造りを復活させ品種の枠を超えたテロワールの表現を行う正統派ドメーヌ。
ゲヴュルツトラミネールは、過剰に華美な香りの甘い味のワインでもなけれ ば、自己主張が強すぎて料理に合わないワインでもない。そのような誤解を 払拭してくれるのが、知る人ぞ知るゲヴュルツトラミネール最上のテロワール のひとつ、キルシュベルクである。
ゲヴュルツトラミネールは、暑い場所に植えるとアルコールが高すぎたり甘 さが目立つワインになる。非石灰系の土壌に植えると酸に締まりと伸びがなく なり、ミネラル感に不足しがちになる。つまりゲヴュルツトラミネールという強い 個性をもった品種からバランスがよくミネラリーなワインを生み出すためには、 涼しい場所の石灰系土壌が必須。さらに軽快な上品さを望むなら軽い土壌が 向く。そしてそれこそが キルシュベルクなのだ。
北部アルザスならではの冷涼気候。 それにもかかわらず、遮るものが何もな い南東向きの斜面は日照に恵まれてい る。ジュラ紀中期の石灰泥灰質土壌は 比較的軽く、水はけがよい。中でも斜面 下部の南西の一画クロ・ゲンスブロネッ ルは、古くから名高い真のグランクリュ だ。土は軽いにもかかわらず深く、地下
水脈の影響から適度な涼しさと湿度が保たれ、ワインにゆとりある立体感、ス トレスを感じさせない滑らかさ、抜けのよい気品を与える。
ローゼンエーゲルト
2021 Rosenegert
180年以上にわたってバール村でワイン 造りに携わってきたヘリングは、この特別な 区画を所有するひとり。5代目のジャン・ダニ エル・ヘリングは、優れた畑のテロワールを より明確に表現するため、1999年に除草剤 の使用を中止。土中の微生物の活性化とブ ドウの自己免疫力の強化するために有機農法で栽培し、ブドウが土壌のミネラルを完璧 に表現できる環境を整えている。 またブド ウとテロワールの間にあるつながりを途切 れさせないように、醸造においては自然酵母を用いて発酵させ、SO2の添加 も控えている。