📑 アルザス地方まとめ(ワイン検定用)
1. 地理と歴史背景
• フランス北東部、ライン川を挟みドイツと国境を接する地域
• 神聖ローマ帝国の支配が長く、17世紀ルイ14世時代にフランスへ併合
• 以後もドイツとフランスの間で帰属が変化
• 街並みに木組みのドイツ風建築が多く、ワイン造りもドイツ的要素を色濃く反映
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- • 郷土料理:シュークルート(ザワークラウト)、ベックオフ、タルトフランベ、クグロフなど
• フォアグラ、マンスター(ウォッシュチーズ)なども名産
2. ブドウ畑と気候風土
• ボージュ山脈の東斜面、ストラスブールからミュールーズまで南北約170kmに広がる帯状の畑
• 標高:170〜478m
• ボージュ山脈が湿気を遮るため降雨量はフランス最少レベル
• 大陸性気候:日照に恵まれ、乾燥した秋が貴腐ワインの生産を可能に
• 土壌:花崗岩、石灰質、粘土など多様性に富む → 「モザイク土壌」と呼ばれる
3. 主なブドウ品種
白ブドウ
• リースリング:酸味がしっかり、熟成能力が高い(最も多い品種)
• ゲヴュルツトラミネール:ライチ・バラ・スパイス香、華やか
• ピノ・グリ:厚みがあり力強い、スモーキーさも
• ミュスカ:華やかな香り、爽やか、少量生産でアペリティフに人気
黒ブドウ
• ピノ・ノワール:赤・ロゼの主要品種
4. ワインスタイルとAOC
• 単一品種ワインが多く、品種名をラベル表示
• フルート型のボトルが特徴
• AOCアルザス(1962年):白・赤・ロゼ
• AOCアルザス・グラン・クリュ(1975年):51区画、白のみ、4品種(リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカ)、手摘み義務
• AOCクレマン・ダルザス(1976年):瓶内二次発酵によるスパークリング、フランス国内で最も消費されるAOCスパークリング
5. 甘口ワイン
• ヴァンダンジュ・タルディヴ(遅摘み)
• セレクション・ド・グラン・ノーブル(貴腐・粒選り)
• 生産可能なのはグラン・クリュ指定の4品種のみ
✅ 検定ポイント
• フランスで唯一、品種名をラベルに表記するAOC
• グラン・クリュは白のみ、4品種限定
• クレマン・ダルザスは国内スパークリング消費No.1
• 大陸性気候&乾燥した秋 → 貴腐・遅摘み可能

