ボルドーワイン④
■経済
ガロンヌ川やジロンド川から大西洋に通じているため、昔から海運業が盛ん(中世や 18 世紀の発展もこれが 大きい)。
ボルドーワインの取引は、伝統的にネゴシアンと呼ばれるワイン商によって行われ、シャトーが直接小売 業者と取引するのはまれ。ネゴシアンを介したボルドーワインの取引は全体の 7 割におよび、輸出の 8 割を 握っている。
C.I.V.B.(ボルドーワイン委員会)の発表によれば、2020 年におけるボルドーワインの輸出量は
173 万 hl(2 億 3,067 万本)、金額にして 18 億ユーロ。新型コロナウイルスや米国の報復関税など困難な 環境の中、金額では前年比 14%減まで落ち込んだが、量では 3%減にとどまった。
ボルドー地方には 5,000 以上のシャトーがあり、生産者数は14,000。およそ 400 のネゴシアンが存在する。 近年、シャトーの吸収・統合も多い
シャトーの吸収、統合
生産者数:60,372 軒(1950 年)→7.900 軒(2011 年)
平均面積:6ha(1950 年)→15.3ha(2011 年)
■気候風土
ボルドー市の緯度は北緯 45 度。日本では北海道だが、大西洋沿岸を流れる暖かなメキシコ湾流
(英:Gulf Stream)の影響により、穏やかな海洋性気候。(メキシコ湾流は暖流のため、緯度の割には温暖になる)
年間日照時間は 2,000 時間を超え、ブドウの生育期は晴天に恵まれているが、それでも年平均降雨量は 約 900mm と比較的多い。それがブドウにしばしば灰色カビ病をもたらす一方、一部の地域ではブドウの 貴腐化を促すことになる。
ピレネー山脈から流れるガロンヌ川と中央山塊から流れるドルドーニュ川が、ボルドー市のすぐ北で 合流しジロンド川となって大西洋に注ぎ込む。ブドウ畑はこれら 3 つの川の周囲に広がっている。
ガロンヌ川およびジロンド川左岸は砂礫質土壌で、暖かく水はけのよい土地を好むカベルネソーヴィニヨン の栽培に適し、ドルドーニュ川およびジロンド川右岸は粘土質土壌のため、冷たく保水力のある土地に向い たメルロが適している。ガロンヌ川とドルドーニュ川にはさまれた中洲も粘土質で、メルロの栽培比率が 高い。
【ボルドーの土壌とブドウ品種の関係】
【右岸と左岸】 ガロンヌ川、ジロンド川の「左岸」=砂礫質土壌
ドルドーニュ川、ジロンド川の「右岸」=粘土質
【土壌と保温性】
砂礫質土壌=水はけがよく、保温性が高い(温まりやすい=ブドウが熟しやすい)
粘土質土壌=保水性が高く、冷たい(=ブドウが熟しにくい)
【品種の違い】
カベルネソーヴィニヨン=晩熟。糖度が上昇しにくい(熟しにくい)。
メルロ=早熟。糖度が上昇しやすい(熟しやすい)
つまり、晩熟のカベルネソーヴィニヨンは砂礫質土壌の「左岸」エリアで主に栽培され、早熟なメルロは粘土質土壌の「右岸」エリアで主に栽培されている。
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